自動投稿監視ルール
大企業がSNSを運用するにあたっては、コンテンツのガバナンスや品質保証は極めて重要な課題です。投稿エラー、一貫性のないメッセージ、承認漏れ、コンプライアンス違反があると評判に傷がついてしまいます。
自動投稿監視ルールは、投稿プロセスに自動化されたワークフローを作成・実行することで、こうした課題に対して、構造的な解決策をもたらします。
これにより、すべての投稿がブランドのガイドラインや基準を満たしていることを保証し、継続的に手動で監視する必要性を減らすことが可能です。
この記事では、投稿エラーを防ぎ、すべての投稿がコンプライアンスに則り、ブランドイメージを維持できるようにするためは、どのように自動投稿監視ルールを設定すればよいのか、その方法について説明します。
自動投稿監視ルールは、Premiumプラン~ご利用いただける機能です。
コメントの監視を行いたい方はこちら(コメント監視自動化機能ルールエンジン)をご確認ください。
自動投稿監視ルールとは?
自動投稿監視ルールとは、コンテンツにおける矛盾を軽減するため、投稿を監視・管理するための機能です。このルールを作成することで、SNS上で公開されるコンテンツを監視・確認し、投稿エラーを未然に防ぐことができます。
自動投稿監視ルールでは、次のことが可能です。
自動投稿監視ルールを設定する
自動投稿監視ルールへアクセスする方法は2つあります。
ひとつ目は、ダッシュボードより投稿管理ルールにアクセスする方法です。
プランナーへ移動し、左サイドバーの下の方にある 投稿監視ルールをクリックします。
投稿監視ルールの画面では、右上の新しいルールを追加を選択することで、ルールの設定ができます。
はじめに、後々ルールを簡単に見分けられるようにするため、ルールに名前を付けます。
投稿監視ルールの設定には、キーとなる要素が4つあります。
1. データソース
データソースでは、そのルールを適用するプロファイルを選択します。
下記より選択が可能です。
プロファイルグループは、ルール管理とプロファイルの組織化が簡素化されるため、複数のブランドや地域、クライアントを管理しているチームにとって便利です。
2. トリガータイプ
どのルールもトリガー(そのアクションが有効化される条件)によって実行されます。
設定可能なトリガーは次の通りです。
投稿が作成された時
投稿が更新された時
投稿が削除された時
投稿が承認された時
投稿の一部が承認された時
投稿が却下された時
投稿がリコールされた時
投稿が公開された時
投稿が失敗した時
選択されたプロファイルに対して上記のトリガーが発生すると、必ずルールが適用されます。
3. フィルター
フィルターは、選択されたプロファイルに対してトリガーが発生した後に、それにさらに細かい条件を追加し、それに当てははまるものを抽出するためのものです。
例えば投稿の内容、タイプ、ステータス等に基づいて、ルールがどのように・どんな時に適用されるのかを細かく調整します。
フィルターの AND vs. OR
AND: :ルールが実行されるためには、すべての条件に合致してる必要があります。
OR: :いずれかの条件に当てはまれば、ルールが実行されます。
複数のフィルターを設定するときや、グループ内に複数のフィルターを適用するときは、ANDまたはORどちらかを選ぶことができます。
最初のフィルターグループを追加し、条件を追加をクリックすると、デフォルトでANDが適用されますが、必要に応じてORに変更できます。
重要な操作上の注意:
1つのフィルターのなかで複数の値(例えば、ステータスで、 送信、 予約済み、承認待ち)を選択した場合は、ORが適用されます。
例:
下記のルールを設定したとします。
ステータスで、 送信、 予約済み、承認待ち、を選択
実行者で、 Mariaを選択
この場合、ステータスが上記の3つのうちどれかに該当し(ORのため)、かつ(ANDのため)、マリアが実行者である投稿がトリガーとなります。
4. アクション
アクションは、投稿監視ルールにおいて選択されたトリガーが発生し、指定されたすべての条件に当てはまる場合、実行される自動化されたタスクのことを指します。
1つまたは複数のアクションを同時に実行できます。
利用可能なアクションは下記の通りです。
アクション | 内容 |
---|---|
会話アクション | |
会話にウォッチャーを追加 | 指定したユーザー/ユーザーグループをウォッチャーとして追加し、選択されたプロアイルにおける様々な投稿アクティビティを追跡できるようにする |
投稿アクション | |
投稿を却下する | 投稿またはブランドのガイドラインに沿っていない投稿を、理由を添えて却下する |
投稿を承認に回す | 誤った投稿を回避するため、指定された承認者へ投稿を回す |
タグのアクション | |
タグを付与 | 分類や分析強化のため、投稿にタグを付ける。条件に合った投稿に対して、チーム全体で一貫性のあるタグ付けを設計し、手動によるタグの付け忘れを回避する |
会話からタグを外す | 条件やトリガーに合った投稿からタグを外す |
通知のアクション | |
Slackチャンネルに通知を送る | 通知を受け取りたいSlackチャンネルを選択する |
通知を送る | アプリで通知を受け取りたいユーザー/ユーザーグループを選択するSelect the user(s)/user group(s) to whom you wish to receive in-app notifications |
メールを送信 | Statusbrewのアカウントで使用しているメールアドレスで通知を受け取りたいユーザー/ユーザーグループを選択する |
外部ユーザーにメールを送る | 外部ユーザー(Statusbrewのアカウントを持っていない人)のメールアドレスを追加してメールで通知を送る |
Microsoft Teamsに通知を送る | Microsoft Teamsで通知を受け取りたい場合選択する |
カスタムデータ属性 | 条件に基づき、特定のデータ属性を付与する |
「投稿を却下する」 「投稿を承認に回す」のアクションは、「投稿が削除された時」 「投稿が承認された時」 「投稿のいちっぶが承認された時」 「投稿が却下された時」 「投稿がリコールされた時」 「投稿が公開された時」 「投稿が失敗した時」のトリガーでは機能しません。
自動投稿監視ルールを管理する
プランナー > 投稿監視ルールを開くと、あなたやあなたのチームが作成したルールが一覧で表示されます。
ルールは次のように分類されています。
アクティブなルール :現在、運用中のルール
ルールを停止:一時的に利用を停止しているルール
ルールの左にある三点メニュー をクリックすると、編集、複製、削除ができます。
編集をクリックすると、編集画面が開き、設定を調整することができます。編集を終えたら送信をクリックして変更を保存します。
ルールを複製 をクリックすると、同じ内容が入力済みの新規ルール用の画面が表示されます。必要に応じて内容を修正し、送信をクリックして新たなルールを保存します。
削除 をクリックするとリストから完全に削除されます。このアクションは取り消すことはできないため、ご注意ください。
今後使用予定がないルールは、削除するのが一般的ですが、将来的な使用予定はあるものの一時的に使うことがないルールに対しては一時停止することが可能です。
ルールを一時停止する
ルールを停止させるためには、 プランナー > 投稿監視ルールへアクセスし、ルール左のをクリックして、編集を選択します。画面の一番下に青字でルールを停止というボタンがあるので、これをクリックします。そのルールに関連付けられたアクションは、再度ルールが有効化されない限り、一時的に停止されます。
自動投稿監視ルールの例
ここで、投稿ワークフローを簡素化し、投稿エラーを回避するための一般的な自動投稿監視ルールの例をいくつかご紹介しましょう。
インターンが作成したすべての投稿を自動で承認に回す
SNSへの投稿作成をインターンに割り当てました。公開前には投稿内容を確認する必要があります。この場合、「インターン」というユーザーグループによって作成された投稿を、承認に回す投稿ルールを作成します。
投稿監視ルールで新しいルールを追加を選択します。
ルール名を入力します。(例:インターンによる投稿作成)
データソース(プロファイル/プロファイルグループ)を選択します。
トリガータイプを選択します。(例:投稿が作成された時)
フィルターを追加します。
条件を追加 > 実行者 > In(=) > インターン生のユーザーグループを選択
アクションを追加します。
新しいアクションを追加 > 投稿を承認に回す > 承認者または承認ワーク
送信をクリックして内容を保存し、ルールを有効化します。
ブランド認知度向上のためのコンテンツを適切な承認ワークフローへ自動で回す
専用のワークフローを使って、定期的にブランド認知度を向上させるためのコンテンツを投稿しているとします。1つ1つ投稿を手動で承認に回すのではなく、「ブランド認知度」というタグが付いた投稿を、自動で適切な承認ワークフローへ回すルールを作りましょう。
投稿監視ルールで新しいルールを追加を選択します。
ルール名を入力します。(例:ブランド認知度向上のためのコンテンツ)
データソース(プロファイル/プロファイルグループ)を選択します。
トリガータイプを選択します。(例:投稿が作成された時)
フィルターを追加します。
条件を追加 > タグ > In(=) > ブランド認知度を選択
アクションを追加します。
新しいアクションを追加 > 投稿を承認に回す > ブランド認知度承認ワークフローを選択
送信をクリックして内容を保存し、ルールを有効化します。
一貫性のあるレポートのためにキャンペーンに関する投稿に自動タグ付タグ付け
投稿に関連するタグを付けるのを忘れてしまうことがあるとします。この場合、「ハロウィンキャンペーン」というタグを作って、「ハロウィン」というキーワードが入っている投稿に自動でタグ付けするルールを作成すれば、すべての投稿を適切に分類できるようになります。
投稿監視ルールで新しいルールを追加を選択します。
ルール名を入力します。(例:ハロウィンキャンペーン投稿へのタグ付け)
データソース(プロファイル/プロファイルグループ)を選択します。
トリガータイプを選択します。(例:投稿が作成された時、投稿が更新された時)
フィルターを追加します。
条件を追加 > メッセージ内容 > In(=) > ハロウィン
アクションを追加します。
新しいアクションを追加 > タグを付与 > 「ハロウィンキャンペーン」のタグを選択
送信をクリックして内容を保存し、ルールを有効化します。
投稿が公開されたらSlackへ自動通知する
SNSチーム全体に対して、公開された投稿の最新情報を提供できるように、投稿が公開される度、#social-published-postsというSlackのチャンネルに自動で通知されるルールを作成することができます。
投稿監視ルールで新しいルールを追加を選択します。
ルール名を入力します。(例:投稿公開に関するSlackへの通知)
データソース(プロファイル/プロファイルグループ)を選択します。
トリガータイプを選択します。(例:投稿が公開された時)
フィルターを追加します。
条件を追加 > ステータス > In(=) > 送信, 送信された通知を選択
アクションを追加します。
新しいアクションを追加 > Slackチャンネルに通知を送る > 適切なチームとチャンネルを選択する (#social-published-posts)
送信をクリックして内容を保存し、ルールを有効化します。
公開前の投稿を自動却下し、センシティブなコンテンツが含まれる投稿を未然に防ぐ
ブランドイメージを守るため、宗教や政治、選挙、政府といったセンシティブな内容を含んだ投稿が自動で却下されるルールを設定しましょう。
投稿監視ルールで新しいルールを追加を選択します。
ルール名を入力します。(例:センシティブなトピックを含む投稿の却下)
データソース(プロファイル/プロファイルグループ)を選択します。
トリガータイプを選択します。(例:投稿が作成、更新、承認、一部承認された時)
フィルターを追加します。
条件を追加 > メッセージ内容 > In(=) > 宗教、政治、選挙、政府と入力
アクションを追加します。
新しいアクションを追加 > 投稿を却下する > センシティなトピックを選択
送信をクリックして内容を保存し、ルールを有効化します。