こんにちは、ソーシャルメディアマーケティング、管理のエキスパートStatusbrewです。私たちは、大企業様、特にグローバル向けコンテンツを緻密に管理するソーシャルチームの皆様と密接に繋がりがあることから、本題のよく聞かれる「承認ワークフロー」の設計についてアドバイスをお届けします。
日本市場と英語圏市場に大きな存在感を持つ多国籍企業は、FacebookやTwitterのみならずビジネスソーシャルであるLinkedInにおいて、日本語と英語のコンテンツを管理する必要があります。
そのコンテンツ管理方法はさまざまな面で検討する必要がありますが、こちらのブログでは、下記を想定した企業がどのようにバイリンガル言語のソーシャルコンテンツを、監視下において管理すべきか?を具体的に解説します。
【仮定】グローバルテック企業SNSプレゼンス
グローバル企業は、特にFacebookとLinkedInの取り扱いに力を入れている傾向にあります。
LinkedInもFacebookも、多くのステークホルダーやメディア、業界関係者が多く集うプロフェッショナルなネットワーキングに伴い、業界のリーダーシップを確立するのに適しています。さらになんといっても両プラットフォームとも、詳細なターゲティングオプションを提供しており、企業は地域、年齢、職業、興味関心などに基づいて効果的に広告を配信できます。
Facebook:言語別コンテンツを持つグローバルページ * 3個
LinkedIn:グローバル(英語)と日本市場向けの別会社ページ * 2個
Twitter:2つのアカウント - @GlobalTechCorp(英語)と@GlobalTechCorpJP(日本語)
とし、合計で6個のソーシャルアカウントを持ち合わせています。
【仮定 Part2】バイリンガルSNSアカウントのチーム構成
ほとんどのバイリンガルSNSアカウントを持つ企業は、このような構成であることが、Statusbrewのこれまでのクライアントとのデモで多いモデルケースでしたので、下記をモデル構成としましょう。
グローバルマーケティングチーム(10名、英語話者)
日本マーケティングチーム(5名、日英バイリンガル)
カスタマーケアチーム(数名)
製品チーム(20名)
法務チーム(3名)
経営陣(5名)
その他、マーケティング代理店
バイリンガル(多言語)SNSコンテンツの複雑なワークフロー
多言語のSNSコンテンツを公開管理するには、想像以上に多くの関係者が発生し、さらに役割と責任の所在を明確にする必要があります。
下記の図は、グローバル向けコンテンツをSNSに公開する際に、どんな役割の人間が登場するか?をRACIマトリクスにまとめたものです。
ここからは、0>1で理想的なフローを紹介します。
1. コンテンツの発案と全体アナウンス、2. 初期レビュー、3. 翻訳とローカライゼーション、4. 法的コンプライアンスのチェック 5. 文化的整合性レビュー、 6.
1.コンテンツの発案とタスク化、アナウンス
コンテンツの発案は、業界のニュースや自社プレスリリース、新製品の発表などイベントや伝えたいメッセージから発生しますが、このやりとりからメールやExcelを使わずに、Statusbrewでは「イベントとタスク」の告知機能でコミュニケーションを開始します。
コンテンツの発案には、必ずSNSガイドラインとなる規定も明確にしておくことをお勧めする他に、
地域別の注意点、査読要点
ビジュアルのアイディアとガイドライン
も明確にしておくと良いでしょう。
具体的には、
必須のハッシュタグ(ハッシュタグをテンプレート化しておくと忘備ありません)
また、ガイドラインで
ブランドトーン(例:フレンドリーとフォーマルの中間)
視覚的要素、ビジュアルの作成指示書
もこの中に入れておきます。さらに世界中に顧客がいる場合、地域的特徴に基づいた注意書きもアナウンスしておきます。
欧州:GDPRに準拠したデータ利用の説明を含めること
中東:ラマダン期間中など
アジア:地域の祝日(旧正月など)に合わせたイベントを強調
2. 初期レビュー
内容と、ブランドトーンの確認を行うことで、英語化する前にこのベースとなるアイディアや文章を査読してもらいます。
Statusbrewでは、あらかじめ「複数段階」の承認ワークフローを設定することで、「イベントとタスク」の告知から下書き、翻訳〜最終出稿までを各チームの担当者のレビューとフィードバックをもって
内容と言葉のニュアンスの精査を行なった上で、ここからようやく翻訳に入ります。
3.翻訳とローカライズ
2でレビューが完了したら、ここで
英語コンテンツを日本チームに送付して日本語に翻訳
日本語コンテンツをグローバルチームに送付して英語に翻訳
各チームのネイティブスピーカーが翻訳をレビュー
します。
翻訳はただ単にそのまま英語にすれば良いのではなく、4にも通じますが、キャプションの文化的背景などを含んだローカライズが重要です。
4. 法的コンプライアンスと文化的背景をチェック
扱う製品やサービス、コンテンツ内容によっては、法務チームにチェックを提出します。また、グローバルチームが日本語コンテンツをグローバルブランドとの整合性の観点からレビューすることはここで最も大切なポイントです。
5. 最終チェックと投稿のスケジューリング
マーケティングチームが承認されたコンテンツの最終レビューを実施、さらに実際にキャプションやメディアを入稿します。この時、FacebookやLinkedInのオーディエンスターゲティング機能を使って、各国の最適な時間にコンテンツをスケジュールします。
アクセス管理シートを作成しよう
実際に、自社のメンバーと部署をルーツに、バイリンガルSNSコンテンツの投稿管理をスタートすること、また、SNSアカウントの所有状況やアクセス状況をガバナンスとともに管理していくために、シートを作成してみましょう。
ソーシャルメディア管理では、2つのエンティティが存在します。それが「ユーザー(ソーシャル運用に関わる全ての担当者)」と「プロファイル(SNS )」が存在します。この2つのエンティティが織りなすアクセスヒエラルキーを明確にするには、2つの作業が必要です。
①関係者である組織図をシートに落とし込む作業
①社内の組織図を用意し、ソーシャルメディア運用に関わる可能性のある全部門を特定します。
②各部門から、ソーシャルメディア運用に関与する可能性のある全スタッフをリストアップします。各ユーザーの氏名、所属部署、役職(役割)を記入します。
③組織内でのソーシャルメディア運用における役割を定義します(例:チームリーダー、コンテンツクリエイター、製品エキスパート、コンプライアンス担当、承認者など)。各ユーザーに適切な役割を割り当てます。
④コンテンツ権限の設定:
英語と日本語のコンテンツそれぞれに対して、下記のようなアクセスレベルを決定してしまいましょう。
作成:コンテンツを新規作成できる人
編集:既存のコンテンツを修正できる人
レビュー:コンテンツをチェックし、フィードバックを提供できる人
承認:コンテンツの公開を最終的に承認できる人
閲覧:コンテンツを見ることができるが、変更はできない人
各ユーザーの役割と責任に基づいて、適切な権限レベルを割り当てます。
アクセスレベル:
L1:コンテンツの作成と編集、基本的なエンゲージメント
L2:L1 + チームリーダー承認、分析アクセス
L3:L2 + 法的承認、全プラットフォームアクセス
L4:フルアクセス、最終承認権限
Googleスプレッドシートを開き、列見出しとして「ユーザー名」「部署」「役割」「英語コンテンツ」「日本語コンテンツ」を設定します。またそれに伴い、どのプロファイルにどこまでアクセスを許可するか?についても明記しておくと良いでしょう。
さらに担当者の入れ替わりが激しい場合は、特定の人物名で書くのではなく、名前 Aとして、部署や役割で留めておくことも推奨します。
②SNSアカウントごとの承認プロセスを明確に落とし込む作業
「誰がどこまでの権限があるか」を明確にしたら、次はSNSアカウントとコンテンツごとの承認プロセスを、シートに同様に落とし込みます。
各SNSアカウントごとに、異なる承認ワークフローを設定します。
言語別管理を行う場合は、言語別の担当責任者を配置します。
コンテンツの種類と重要度に応じて、承認ステップを増やします。
柔軟性を持ち、承認をスキップできるアカウントも明記します。
すべてのプロファイルに緊急時の承認者を指定しましょう。
組織の規模や構造、SNS運用の複雑さに応じて、このシートをさらにカスタマイズすることも可能です。
Statusbrewで行う承認ワークフロー設計
Statusbrewは、複数段階の承認ワークフローを各ステップ自由に作成できるだけではなく、Statusbrewのエキスパートが、フローの設計をシートの時点からお手伝いします。(Enterprisesプラン〜)
ポイント1:14種類のソーシャルチャネルに対応
Statusbrewは、
Facebook、Twitter(X)、LinkedIn、YouTube、Threads、LINE、WhatsApp、TikTok、Googleビジネスプロフィール、Google Play、Apple Store、Reddit、Pinterestと世界中のソーシャルメディアに対応します。
コンテンツの自動監視機能が自慢の予約投稿だけではなく、「使ってほしくないNGキーワード」を事前に却下し公開を未然に防ぐための機能、複数段階のフローの設計が自慢です。
ポイント2:大人数の企業に強い
大企業特にグローバル企業になると、1つの投稿に対しても多くの関係者が登場します。Statusbrewは、ユーザー数50名、100名、200名となったときに最大のコストパフォーマンスを発揮します。
投稿とカレンダー毎の外部共有リンクの作成
もし、わざわざユーザーの追加するまでもないメンバーに対して、簡単なフィードバックを求めたい場合は、「共有リンク」を作成し、相手をメールで招待すると、投稿リンクが生成されます。
ポイント3:コメント監視からレポーティングまでも補完
ソーシャルメディアの危機に対応します。
Statusbrewは、元来モニタリングツールとして機能するため、内部アラートが充実しています。
危機レベルの評価(影響の大きさ、緊急性、範囲などを考慮)によって、適切な部署にアラートを通知するだけではなく、コメントの非表示と削除、返信を促すアサインも自動ロケーションします。
緊急時に迅速かつ適切に対応し、ブランドの信頼性を保ち続けるには、高度なレベルのソーシャルメディアマーケティングツールをぜひ検討ください。