「こちらのディメンションは互換性がありません。」と表示されます。
Statusbrewでは、気軽に作成できるテンプレートレポートから全てを自由に設定できるカスタマイズレポートまで、幅広い種類のレポートを作成することが可能です。それを実現するのはデータを分析する230以上のメトリクス - 分析指標です。
様々なメトリクスを利用しデータをあらゆる角度で分析できるため、時にデータ同士の繋がりは複雑化します。そのためレポートを作成していると、「こちらのディメンションは互換性がありません。」という下記のエラーが表示される場合があります。

この記事ではこのエラーが表示された時の対処法をご紹介します。
このエラーが表示される理由
レポートの構成要素
Statusbrewのレポートは、メトリクス、ディメンション、ウィジェットで構成されています。
それぞれの詳しい説明は上記にてご確認いただけますが、このエラーを理解し対処するために、このページでも振り返っておきましょう。
メトリクス(分析指標):あなたが知りたいデータ値のこと(例:投稿数、インプレッション数、フォロワー数)
ディメンション:メトリクスを更に深く知る、分類するための切り口。投稿数を日別に表示する場合の日別にあたる部分のこと(例:日付、ネットワーク、投稿タイプ)
ウィジェット:メトリクスとディメンションを組み合わせてデータを視覚的に表示(ヴィジュアライゼーション)したもの(例:列グラフ、円グラフ、テーブルチャート)
例えば、投稿数の日々の推移を折れ線グラフで表示させたい場合は、メトリクス:投稿数、ディメンション:日付、ウィジェットのビジュアライゼーション:折れ線グラフを選択します。
レポートには複数のウィジェットを追加することができます。
同様に、1つのウィジェットの中に複数のメトリクスを設定することも可能です。例えば、Instagramの投稿インプレッション数、投稿リーチ数、投稿コメント数を1つのテーブルチャートに表示させる場合などです。
ところが、このように複数のメトリクスを設定しようすると、エラーになる場合があります。
エラーの理由
1つのウィジェットの中に複数のメトリクスを組み合わせようとすると、エラーが表示される場合があります。それが、この記事のタイトルでもある「こちらのディメンションは互換性がありません。」というエラーです。
それぞれメトリクスには適用可能なディメンションとそうでないディメンションがあります。このエラーは、メトリクスとディメンションに互換性がない場合に起こります。
Statusbrewでは、一方のメトリクスには有効なディメンションでも、もう一方のメトリクスには適用できないディメンションという誤った組み合わせで無効なデータが作成されることがないよう、ブロックをかけています。
せっかくレポートを作成しようと思ったのに、予期せぬエラーに直面してレポート作成を諦めてしまう。それはもったいないことです。互換性を知ることで、エラーに対処できるようになります。
互換性とは?
メトリクスとディメンションの組み合わせをStatusbrewでは互換性と呼んでいます。「こちらのディメンションはエンゲージメント数と互換性がありません」というエラーは、言い換えると、このディメンションとこのメトリクスは組み合わせることができない、適用できないということです。
具体的に考えてみましょう。
Case1 1つのウィジェットに1つのメトリクス(例:投稿数を日別に、列グラフで表示させたい場合)
シリーズを追加をクリックし、メトリクス:投稿数を選択>X軸を追加をクリックし、日付を選択します。このとき、設定可能な26つのディメンションが表示され、エラーは出ません。日付は、投稿数と互換性があるディメンションということになります。

Case2 1つのウィジェットに2つのメトリクス(投稿数とエンゲージメント数を日別に、列グラフで表示させたい場合)
シリーズを追加をクリックし、メトリクス:①投稿数、②エンゲージメント数を選択>X軸を追加してディメンション:日付を選択します。このとき、日付は選択できますが、一部のディメンションにはエラーが表示されます。

これは、日付が投稿数、エンゲージメント数ともに互換性がある一方、エラーとなっているディメンションはエンゲージメント数と互換性がないことを意味しています。
Case3 1つのウィジェットに2つのメトリクス(投稿数とエンゲージメント数を投稿タイプ別に、列グラフで表示させたい場合)
シリーズを追加をクリックし、メトリクス:①投稿数、②エンゲージメント数を選択>X軸を追加をクリックしますが、投稿タイプはエラーとなり選択することができません。

これはエラーの通り、投稿タイプというディメンションはエンゲージメント数と互換性がないためです。
互換性について、もう少し考えてみましょう。
10件の投稿をさらに分析したいとき、投稿タイプ(テキスト、動画など投稿された方法)別の件数を知ることは可能です。メトリクス:投稿数、ディメンション:投稿タイプを選択すると、テキスト3件、動画7件といったデータを取得できます。
一方、コメント数を投稿タイプ別に分析することは出来ません。なぜならコメント数と投稿タイプにはデータとしての関連性がないからです。コメント数の互換ディメンションは、日付やネットワークになります。
のフォロワー数は国別に分析することが可能です。そこに似たようなメトリクス:フォロワー数を追加しようとしてもデータは作成できません。ところが、フォロワー数を追加すると作成が可能です。これは、国というディメンションがと両方のメトリクスと互換性があるからです。似たようなメトリクスであっても互換デイメンションが異なると、同じ切り口でデータを分析することはできません。
このようにディメンションの互換性は、データをより深く分析するときに非常に大切な要素です。
よくある誤った組み合わせ
頻度が多いエラーをご紹介します。
ネットワーク固有のメトリクス×ディメンション:ネットワーク
例)①投稿インプレション数×②Instagram: 表示回数×ネットワーク

などネットワーク固有のメトリクスがあります。これらはネットワーク固有のメトリクスである以上、それを更にネットワーク別に分類することはできません。そのため、投稿インプレッション数とInstagram: 表示回数を選択している状態でネットワーク別に分析しようと思っても、Instagram: 表示回数とネットワークというディメンションとは互換性がないためエラーとなります。
互換ディメンションが多いメトリクス×互換ディメンションが少ないメトリクス
メトリクスによって互換ディメンションの数は異なります。そのため、上記の組み合わせでは、共通するデイメンションが限られてしまい、エラーが起こりやすいと言えます。また、このようなメトリクスは関連性がなく、意味がない組み合わせである場合が少なくありません。組み合わせる必要があるのか、見直してみましょう。
リーチ数/エンゲージメント数など×選択できるディメンションが少ない
例)投稿ごとのリーチ数を確認したい。メトリクスはリーチ数を選んでいるのに、選択可能なディメンションが少なく、思ったようなデータが入手できない。
リーチ数と似たメトリクスに投稿リーチ数というメトリクスがあります。リーチ数の互換ディメンションはネットワークや日付など9つですが、投稿リーチ数は、投稿、投稿タイプ、タグなど20以上のディメンションから選択が可能です。

これは、リーチ数と投稿リーチ数は全く別のデータであること、そして互換性のあるディメンションが異なるために起こります(エンゲージメント数と投稿エンゲージメント数なども同様です)。
対処法
互換ディメンションを確認する:複数のメトリクスを組み合わせてウィジェットを作りたいときは、まずメトリクス一覧の右端にある互換ディメンションを確認しましょう。組み合わせようとしているメトリクスの互換ディメンションが共通していれば、問題なくウィジェットを作成できます。
互換ディメンションが異なっている場合:組み合わせを見直します。または別々のウィジェットを作成しましょう。(例:投稿数×Instagramストーリーズ数×ネットワークではエラーとなるので、① 投稿数をネットワーク別に表示するグラフと、②ストーリーズの投稿数を示すグラフを別々に作成する)
メトリクスを見直す:先ほど説明したリーチ数と投稿リーチ数のように、メトリクスを誤って選択している場合もあります。一覧表を見たりStatusbrewを操作して、あらためて確認してみましょう。
上記のようにデータの作成時に互換性を確認するのが基本的な対処法ですが、Statusbrewでは互換性がないディメンションとメトリクスを組み合わせてウィジェットを作成することはできません。この特性を生かして、エラーが出ても臆することなくトライ&エラーで経験を増やしてゆくのもひとつの手です。