こんにちは、ソーシャルメディアマーケティングのエキスパートStatusbrewです。
ソーシャルメディアマーケティング(SNSマーケティング)を行っているマーケターさん、その成果を管理をしている管理職の方々、個人店舗でソーシャルメディアマーケティングを行う担当者さん、これまでのソーシャルメディア上での投稿経験から、定期的に投稿するだけでは不十分と認識されているのではないでしょうか。エンゲージメントがソーシャルメディアマーケティングの成功に非常に重要かつ顧客とのより良い関係性を築くためにも非常に重要であると認識しているのではないでしょうか。
おそらくこの記事を読まなくても、ソーシャルメディア上で、コメントが重要であることは、直感的にも経験的にもご理解されているかと思います。
しかし、実際に定量化しながらその重要性について示すと、一体ソーシャルメディア上でのコメントは一体どれほど重要なのでしょうか。
この記事では、ソーシャルメディアのコメントがどれほど重要であるかをどんな要素から重要であると考えられるか示し、具体的に統計数値を交えながらソーシャルメディアでのコメントが持つ重要性とコメント対応の必要性について明らかにしていきます。
今後、この記事内で記載する重要な要素を掘り下げ、別記事を作成し数回にわたって、ソーシャルメディア上でのコメント重要性とその背景、企業担当者さんがどう捉えどう行動することが最適であるか示します!
1.ソーシャルメディア上でコメントが持つ影響力の恐ろしさ
複数機関の調査により、以下のようなことが明らかになっています。
・「Data & Marketing Association」によると、59%のマーケターが、「顧客の信頼を強化すること」がデータの使用に関してマーケターが直面する最大の課題と言及
・「Deloitte」では、87%の経営幹部が、評判リスクの管理を他の戦略的リスクよりも重要と評価
・「Edelman Earned Brand」の調査では、65%の人々が、企業が対応する義務のある問題について沈黙を保った場合、そのブランドからの購入を行わないと回答
・「Edelman Trust Barometer」により、48%の人々は、広告が憎悪表現、暴力的または性的に不適切なコメントと一緒に表示される場合、それはブランド自体の責任だと認識すると明らかに
・ソーシャルメディア上で企業に対して不利益を被るコメントを隠し、広告やオーガニック検 索時に問題が生じると判断した場合にそのコメントに適切に対応し、誰もがわかるよう開示・明示することは、コンバージョンを最大34%向上させることができるとBrandBastionのケーススタディによって示された
これらから、ソーシャルメディア上でのコメントは次の2つの影響力に分けられます。
i.顧客からのコメントが持つ影響力
Ii.コメント対応が持つ影響力
さらに、この2つの影響力にはそれぞれ以下のような要素が挙げられます。
I.顧客からのコメントが持つ影響力
(1)ブランドイメージの形成: 顧客のコメントは、他のユーザーに対してブランドのイメージを形成する上で重要な役割を果たします。ポジティブなコメントは、他の人々に対してブランドの良い印象を与え、信頼性や魅力を高める助けとなります。一方、ネガティブなコメントは、ブランドの評判や信頼性に悪影響を与える可能性があります。ただし、ネガティブコメントも企業のコメント対応次第で信頼性や魅力を高める要素となります。
(2)エンゲージメントと共有: 顧客のコメントは、他のユーザーとのエンゲージメントや共有を促進することがあります。興味深いコメントや質問に対する返信や反応は、他のユーザーを巻き込み、ブランドへの関心を高めることができます。また、ポジティブなコメントは、他の人々に対してブランドに関する良い話題を共有するきっかけとなります。
(3)インフルエンサーの影響: ソーシャルメディア上では、顧客からのコメントがプロダクトに関して莫大な影響力を持つことがあります。有名なインフルエンサーや影響力を持つ人物がブランドに関連するコメントを投稿すると、そのコメントは多くのフォロワーや他のユーザーに対して広がり、ブランドへの関心や信頼を高める効果があります。
(4)反応と改善の機会: 顧客からのコメントは、ブランドにとって貴重なフィードバックや改善の機会を提供します。顧客の意見や要望に対して迅速かつ適切に対応することは、顧客満足度を向上させ、ブランドの製品やサービスの品質向上につながります。
ii.コメント対応が持つ影響力
(1).カスタマーエンゲージメントの向上: コメントへの迅速かつ適切な対応は、顧客とのエンゲージメントを高める効果があります。コメントに対して関心を持ち、返信やフィードバックを提供することで、顧客との対話を促進し、ブランドとのつながりを強めることができます。
(2).信頼構築: コメントへの迅速な対応は、顧客に対してブランドの信頼性を示す重要な要素です。返信や問題解決の手助けを通じて、顧客がブランドに対して信頼を持ち、応援する意欲が高まります。
(3).クライシス管理: ソーシャルメディア上で発生するクライシスや批判的なコメントに対して適切に対応することは、ブランドの評判やイメージを守る上で重要です。迅速かつ適切な対応により、潜在的な問題を収束させ、広く見られる場でのマイナスの影響を最小限に抑えることができます。
(4).カスタマーサービスの向上: ソーシャルメディアは顧客からの問い合わせやサポート要求が寄せられる場でもあります。コメント対応を通じて、顧客の問題や質問に対して迅速かつ効果的に対処することができます。適切なカスタマーサービスを提供することで、顧客満足度を向上させ、ロイヤルティを築くことができます。
(5).ブランド認知と影響力の拡大: コメント対応は、ブランドの知名度や影響力を拡大する機会でもあります。顧客との対話を通じて、ブランドの価値観やメッセージを伝え、フォロワーや他のユーザーにも広めることができます。
2.顧客からのコメントが購買決定にどう影響するか
コメントと言っても、企業アカウントの投稿に直接コメント、サイト内でのレビューコメント、質問コメント、自身のアカウントから企業の製品・サービスを載せる投稿コメントなどがあります。これらは全てオンライン上で行うことができるコメントで、顧客同士のお店の商品・サービスの情報共有、そして拡散力に優れています。
皆さんもこれまで上記で挙げたようなオンライン上での他の方のコメントを参考に、どこかの商品・サービスに興味を持った経験があるのではないでしょうか。
上記はソーシャルメディア上で多くの方が投稿し、話題になっているミルフィーユです。
表参道から店舗営業を開始し、現在では大阪、福岡にも店舗を構えています。顧客からの投稿のみでも2.8万件あります。食べ物系インフルエンサーの方や、身近な友人も投稿を通じてコメントしていたことがきっかけで「食べたい」と興味を持つようになりました。企業公式内アカウントでもコメントに丁寧に対応されています。連日大行列ができています。
Nielsen Global Trust in Advertising の調査によると、実に半数以上の66%もの人がオンライン上に投稿された他の人の意見を信用しています。
逆にコメントがネガティブコメントであった場合、88%もの人が一度購入を躊躇うという結果も出ています。(Vendasta)
またさらに驚くことに、93%もの人がこれまで購入前に、何かしらコメントを参考にしたと答えています。(Spiegel)
3.ソーシャルメディア上でのカスタマーサービス改善が企業改善の鍵である?
ICT総研が実施した「2022年度SNS利用動向に関する調査」によると、日本のSNS利用者は8,270万人を超えており、SNS普及率は82%にも及びます。微増ではありますが日本でも今なお利用者数、利用率共に高まっています。
出所:ICT総研「2022年度SNS利用動向に関する調査」 YouTubeが開始されたのは2005年、Twitterは2006年、Instagramは2010年、LINEは2011年にAppStoreにリリースされました。
総務省情報通信政策研究所の調査によると、20代においては、LINEとYouTubeでは約98%の利用率、TwitterとInstagramでも双方8割近くもの割合利用されています。
YouTubeが開始された2005年、令和3年度に20代の方の当時の年齢は、4歳~14歳となっています。実に、幼少期、学生時代からソーシャルメディアが存在していた年代だということがわかります。数年後には、生まれた頃からソーシャルメディアと共に成長しているソーシャルネイティブの人々も、20代へとなっていきます。ますます、ソーシャルメディアの影響力が大きくなることが予測されます。
出所:総務省情報通信政策研究所「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」
企業改善の手法は、収益多様化などビジネスモデルの見直し、組織編成と多様なやり方がありますが、マーケティング面においては、ソーシャルメディア上でのカスタマーサービス改善は企業改善の1つの選択肢として大きな影響力を持ちます。
Dimensional のリサーチによると、‘’88%の消費者が購入を決断する際、オンラインでのカスタマーサービス上にあるレビューに影響される’’ということがわかっています。
さらにMicrosofのリサーチでは、ミレニアル世代の63%の人が、オンライン上でのカスタマーサービスを使用しており、Ameyoによると、全体の半数以上実に57%もの顧客が電話や店舗でのカスタマーサービスよりもeメールやソーシャルメディアを用いたオンライン上でのカスタマーサービスをより好むと答えています。
ソーシャルメディアを使用する母数が増え、利用率も高まり、また顧客自身もソーシャルメディア上でのカスタマーサービスを好んでいるという状況であることがわかります。企業にとっても、情報を管理しやすく、ツールの導入など自動化の余地もあり工夫次第では少ない労力で多くの人数を対応することができます。
4.なぜコメント対応が重要であるか
Microsoftの調査によると、ミレニアル世代の74%の人々が、企業がソーシャルメディア内で顧客の質問に答え明確にしていると企業ブランドイメージが向上するという事がわかりました。
またBain & Companyによると、ソーシャルメディアを通じて企業と関わる顧客は企業に対する思いが強く、他の顧客と比較してその企業で最大40%多く消費するということも明らかになっています。
その他には、BrandBastioのケーススタディでは、ソーシャルメディア上での誤った主張や論争に積極的に対応することで、ポジティブなセンチメントを最大269%増加させることができるという事がわかりました。
これらの結果から、コメント対応をすることによって、企業ブランドイメージ向上に繋がることがわかります。ブランドイメージの向上すると、企業プロダクトに対し好印象を持ってもらいやすくなり、それが実際の購買へも繋がります。
5.なぜソーシャルメディアで顧客意見を聞くことが重要であるか
皆さん、以下の事実をご存知ですか。
"多くのマーケターは現在、消費者ニーズの把握、オーガニックソーシャルメディアの管理、感情の測定、危機管理、マーケティングクリエイティブの開発などにソーシャルリスニングを活用し始めています。"
これは、Business Insideの調査によって記されています。それは正しいアプローチの仕方です。ソーシャルメディアには、誰からも影響されない消費者の生の声が詰まっています。
顧客意見をソーシャルメディアで聞くことで以下のような効果を期待する事ができます。
顧客ニーズの把握: ソーシャルメディアは先ほども述べた通り顧客の声を直接収集できる貴重なプラットフォームです。顧客は自身の経験や意見を自由に共有し、ブランドや製品に対する要望や不満を発信します。これにより、顧客のニーズや嗜好を把握し、製品やサービスの改善に役立つ情報を得ることができます。
顧客エンゲージメントの促進: ソーシャルメディアは顧客との双方向のコミュニケーションを可能にします。顧客の意見や感想に迅速かつ適切に対応することで、顧客とのエンゲージメントを高めることができます。顧客が自身の声が重視されると感じると、ブランドに対する信頼や忠誠心が向上し、顧客との長期的な関係を築くことができます。これは、4.で述べたコメント返しの重要性と通じます。
ブランドイメージの構築: ソーシャルメディアは大勢のユーザーが参加するプラットフォームであり、顧客の声が広く拡散されます。顧客のポジティブな意見や感謝の声が他のユーザーにも伝わることで、ブランドのイメージや評判を向上させる効果があります。逆に、ネガティブな意見や不満が拡散されることもありますため、それに適切に対応することも重要です。
競争力の向上: 顧客のニーズや要望に対して柔軟に対応し、それに基づいて製品やサービスを改善することで、顧客満足度を高めることができます。顧客の声に敏感に対応することは、ブランドの競争力を向上させるために欠かせません
この記事を読んでくださっているマーケターの皆さんもソーシャルリスニングを今後さらに活用しながら、他部門と連携し情報を共有して、マーケティング部門内で、より良いソーシャルメディア戦略、運用、ソーシャルメディアマーケティングに繋げていきましょう。
複数ソーシャルメディアがありコメント対応まで手を回す事ができていない、よくコメントを見逃してしまう、どのようなコメントが多かったのかコメント割合を分析する事ができていない、このような状況の企業さんはぜひ一度Statusbrewにご相談ください、
Statusbrewでは、ソーシャルメディアを一元管理する事ができ、Statusbrewツール内で一元にコメント管理、投稿管理、さらにはその効果分析及び分析レポートの作成までの全てを行う事ができるようになります。その他にチームや担当者を分けたりと、1つのツールでソーシャルメディアマネジメントに関する多くを可能にします。