こんにちは、StatusbrewのHisamiです。
こちらの記事を読んでくださるあなたは、きっと企業やブランドのマーケター、特にソーシャルメディアの力を使って、あなたのブランドを多くのユーザーの届けたいと願っている方であることを願っています。
「ブランド」という言葉を聞いて、何を思い浮かべますか?
この世で成功するブランドは、その名称、ロゴ、アイデンティティを通じて、明確なポジショニングを確立しています。
例えばあなたの中で、〜〜の製品といえばAAというブランド、と感覚や「定番」などすべてが脳に焼き付いていることはありませんか?例えばAppleといえば美しい曲線、エレガントさはApple製品随一ですよね。
強力なブランド・アイデンティティは、製品、サービス、カスタマーサポートやメッセージング、ブランドのオムニチャネルのあらゆる側面から顧客は惹き込まれるものです。
このような感覚を持って、あなたのブランドを他のブランドから差別化します。これがブランド・エッセンスと呼ばれるものです。
本日は、ブランド・エッセンス・フレームワークを使ったソーシャルメディアマーケティングについてお話しします。「ブランド」を深く考えることで、あなたのソーシャルメディアマーケティングは一段と飛躍します。
1.マーケティングにおけるブランド・フレームワーク
あなたの企業のブランドの存在(製品/サービス)を世に出すには、ステージごとの戦略と適切なチャネル、狙うべきターゲティングセグメンテーションがあります。このマーケティングステージは誰もがすでに経験したことがあるのではないでしょうか?
ブランドのポジショニングとアイデンティティは、ブランド戦略において不可欠な要素です。強力なブランド・アイデンティティを持つことは、顧客のライフサイクルを通じて、すべてのマーケティング・チャネルとあらゆるマーケティング・コミュニケーションを統合することを意味します。
このフレームワークを適用することで、認知、理解、コンバージョン、エンゲージの各段階において、マーケティング戦略に失敗する前に微調整することができるだけではなく、顧客のブランド体験の向上にあなた自身が集中できるようになります。
その中でもソーシャルメディアは、どのサイクルまでも一貫してすべてのオーディエンスを引き受けるのに最高のマーケティングチャネルであることは言わずもがな、ですが、ブランド・エッセンスを確立していくための手法を考えていきましょう。
ではソーシャルから一旦戻って、またもう一歩引いた立ち位置でブランドと言うものをマーケティングの視点で見ていきましょう。
2.ブランド・アイデンティティとは?
ブランド・アイデンティティ(Brand-Identity)とは、ブランドが何を意味し、顧客に何を約束するかを表す、独自のブランド連想の集合体を指します。下記の画像の通り、主に4つの視点と12の次元で構成されます。
コア・アイデンティティは、ブランドの中心的で時代を超える本質を意味し、例えばブランドが新しい市場や製品カテゴリーに進出しても不変である可能性が最も高いものです。
拡張アイデンティティは、コア・アイデンティティに含まれるすべてのブランド・アイデンティティ要素を含みます。コア・アイデンティティは、多くの場合、ブランドを簡潔に説明するものです。拡張アイデンティティは、例えば(ソーシャルメディア)マーケティングのクリエイティブ開発・作成段階において、コア・アイデンティティの使用によって生じる曖昧さを排除します。
ソーシャルメディアをマーケティング手法として使う場合、この4つのアイデンティティという視点、そして12個の要素について、あなたのブランド(製品・サービス)について決定している事項はありますか?また説明できるでしょうか?
2-1.ブランド・エッセンスを形成するもの
ブランドエッセンスは、ブランドの心や魂を表します。ブランド・アイデンティティのDNAを構成する無形のマーケティング戦略ともいえるでしょう。時に顧客の特定の感情、感覚、思考を呼び起こし、ブランドが何を象徴しているかを定義する感情です。
ブランドエッセンスを定義することは、一貫したブランドアイデンティティを構築し、インパクトのあるマーケティングキャンペーンを展開し、顧客とつながりを持つために不可欠です。75%以上の消費者が同じ価値観を持つブランドから購入することを考えると、企業にとって何が最も重要であるかを示すことが重要です。
ブランド・エッセンスは、強く印象的なブランドづくりの一要素にすぎませんが、アイデンティティを構成する他のすべての側面にとっての舞台となります。ですから、ロゴをデザインしたり、企業価値を作り上げたりする前に、ブランド・エッセンスとは何か、そして強いエッセンス・ステートメントをどのように形成するかを理解する必要があります。
この「ブランド・エッセンス」を説明する前に、より大枠でブランドのマーケティング戦略を考えるための目次を設置しています。
3.SWOT/TOWSマトリクスを使った戦略的アプローチ
次に説明するプロセスは、市場、あなたのブランドのターゲット顧客、競合他社、パフォーマンスについて深く掘り下げた分析を行います。
SWOT分析はマーケティング始動においてよく活用されるものですが、自社の外部環境と内部環境をStrength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの要素で要因分析することです。このSWOTに新しいエンティティを加えたものがTOWS分析です。TOWS分析とは、SWOT分析でまとめたStrength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)を掛け合わせ、具体的な戦略を検討することです。
これまで以上に多くのユーザーがオンライン上、つまりはソーシャルメディア上で購買やサービス選択の意思決定をしています。その結果、ブランド消費財の競争はこれまでになく厳しいものとなっていることは、マーケターの皆様が誰よりも実感していることでしょう。
マーケティング・モデルに基づいた強力なブランド・アイデンティティが必要であり、際立った存在でなければなりません。
これをソーシャルメディアに置き換えると、弱点の部分(例えば画像や動画で表現しにくいビジネスの場合)を補うためには、どのような強みを生かせるでしょうか?
または、新規参入者や競合他社にどんどん開発されるようなカテゴリーの商品やサービスの場合、ブランドとしてどのようなアプローチを行いますか?
4.チャレンジャー・マトリクス
数多くあるこの競争市場で成功するためには、ブランドやビジネスとして自分が何者なのか、なぜそうなのかを直感的に理解できるようになることが要です。チャレンジャーのアプローチでは、ソーシャルメディアマーケティングにおいて
・ターゲットオーディエンスがあなたのブランドに十分に気づいているかどうか ・あなたの市場での立ち位置を知っているかどうか ・ターゲットオーディエンスがあなたのブランドに気づくかどうか、エンゲージしてくれるかどうかを考える必要があります。
これらをマッピングすることで、ソーシャルメディアのコンテンツ&エンゲージ戦略でどの部分を優先すべきか、プッシュすべきかが明るみになるはずです。
このアプローチでは、ユーザー(オーディエンス)が何を考え、何を感じているのかに焦点を当て、コミュニケーション戦略、ポジショニング、アイデンティティ、ストラップラインを構築していきます。 関連性と差別化のマトリクス(上記図)からわかるように、ブランドは商品/サービスのすべての特徴と利点を考慮しなければなりません。
5.ブランド・エッセンス・フレームワークをソーシャルメディアに落とし込む
消費者は、もはやブランドからただ単に製品やサービスを購入するだけではありません。ほとんどのユーザー(消費者)は、お気に入りの商品の向こうにいる人々、つまりあなたの存在やビジネス慣習をより意識するようになっています。
それはマーケティングでいうとダイレクトにカスタマーサポートやメッセージングなどに通じます。ここでようやくブランド・エッセンス・フレームワークの登場です。
参照:Harvard Innovation Lab Series
繰り返しになりますが、成功するビジネスには、ブランドの魂となるコアスピリッツがあります。
基本的なところで、顧客に何を約束しているのか?から始まり、市場において、「何で勝つのか」をスパイク、スペシャル、スタンダードというピラミッド型のヒエラルキーに当てはめます。
例えばユニークさで勝つ部分はスパイク、価格の安さによる導入の容易性はもっともスタンダードな「ブランドとしての言い分」になります。
家電ブランドのダイソンは「効率」をブランド・エッセンスとして掲げています。
引用:Dyson… A brand that doesn’t suck.
ブランドの声
すべてのブランドには、顧客(見込み客含める)、取引先、株主と接する際に使用する個性や「語り口調」というトーンがあります。セールス資料、マーケティング資料、ツイッターでの語り口調、カスタマーサポートの口調、Eメール、すべてにおいてどのような声を大切にしますか?
良いブランド・エッセンスの持ち主になるための必須事項
ブランド・エッセンスがあるブランドとは?それはソーシャルメディアマーケティングにおいてもどう行かせるのでしょうか?
Consistansy: 一貫性
Value: 企業価値
Reliability: 信頼性
この3つの柱をソーシャルメディアという大きなマーケティングチャネルから発信するには、それなりの努力が必要です。
ブランド・エッセンスを築くには様々なアプローチが考えれます。「特別になる、オンリーワンになる」ということがブランド・エッセンスではなく、この3つを維持してこそ確立されるのです。
ソーシャルメディアマーケティングにおいては築きやすいと言えます。なぜなら
投稿をコンスタントにする
顧客からの疑問は必ずソーシャル上で解決する
顧客にエンゲージする
など、ソーシャルメディアマネージャーを中心とする人物からチームを構築すれば必ずできることだからです。
ぜひブランド・エッセンスを意識したソーシャルメディアマーケティングに取り組んでみましょう。