Editorial Calendar(エディトリアルカレンダー)
エディトリアル(Editorial)とは編集(Edit)の形容詞であり、そのまま訳すと編集カレンダーになることから、本来は出版企業やメディア企業が、メディアやコンテンツ作成において、コンテンツの計画、制作、配信を効率的に管理するための物として利用されていました。昔は手書きのカレンダーやプランナーを使って、コンテンツのスケジュールを管理していました。手書きのカレンダー、ノート、ホワイトボードなどが一般的でした。特に新聞社や雑誌社では、壁やホワイトボードに大きなカレンダーを貼り付けて、発行予定を視覚的に社内で管理することが一般的でした。
エディトリアルカレンダーの最大の要件:コラボレーション可能であること!
では具体的にコンテンツのエディトリアルカレンダーとはどんな物でなければいけないのでしょうか?まず、カレンダーに含まれる4大要素は
コンテンツの種類
コンテンツに含まれるアセット(テキスト、メディア)
公開日
このコンテンツタスクに関わる責任者
です。この要素とプラスアルファでエディトリアルカレンダーはCollavorative(コラボレーション可能)であることは必須の要件です。コンテンツを一つ公開するにしても、その公開の計画から下書き、メディアの準備や最終形態の承認に至るまで、必ず2人以上の担当者が関わることが多いはずです。このコンテンツの公開の過程に関係者や部外者であっても閲覧したりフィードバックしたり、携わることができることが求められます。エディトリアルカレンダーは様々な種類がありますが、原則「コラボレーション」ができること、4つの要素が含まれることをまずは覚えておきましょう。
エディトリアルカレンダーはソーシャルだけじゃない?
エディトリアルカレンダーには様々なコンテンツ予定を含めることができます。1つのブランドのコンテンツに因むものは、ブログやソーシャルなど幅広いはずです。ここでは様々な種類やパターンのエディトリアルカレンダー①目的別コンテンツエディトリアルカレンダー (キャンペーン別/月間と週間ver)見かけは変哲もない月間カレンダーのように見えるものですが、Googleスプレッドシートのタイトルにあるように、Black Friday(ブラックフライデー)という大型セールキャンペーンを目的としたコンテンツカレンダーになっています。
行うべきタスク
キャンペーン期間(計画段階)
強めたいメッセージ
を中心に、
提供:Statusbrew【作成例その1: Black Friday(ブラックフライデー)という大型セールキャンペーンを目的としたコンテンツカレンダーの内容】
競合他社の戦略リサーチをする期間 (タスク)
ブラックフライデーキャンペーンの肝の決定 (タスク)
KPIの設定 (タスク)
ソーシャルのコピーライティングやクリエイティブの作成
投稿の予約
カウントダウン投稿の実装
告知投稿の予約
ラストチャンス告知投稿の予約
サイバーマンデーセールの案内の予約
など、ブラックフライデーキャンペーンを成功させるために必要なタスクが期間ごとに設定されているものです。
【作成例その2: 新機能のリリースを想定したアナウンスキャンペーンのコンテンツカレンダーの内容】
前述した、ブラックフライデーのキャンペーンを成功させるために必要なタスクが共有された月間カレンダーですが、肝心の具体的なマーケティングチャネルや投稿の種類、キャプション、そして進捗はありませんでした。
提供:Statusbrewこちらはソフトウェア企業(Statusbrew)が、Googleマイビジネスのための機能をリリースした2019年の時のコンテンツカレンダーです。週間カレンダーにて、1日ごとに
ソーシャルチャネル
投稿のNo.振り
投稿の種類(画像なのか動画なのか、投票なのか、ブログ記事の共有なのかなど)
コンテンツの内容(おおまかなキャプションやコンセプト)
画像の保管先リンク
進捗ステータス(下書き中なのか、予約済みなのか)
とより詳しく網羅されているものです。②コンテンツの種類別カレンダー こちらは投稿の種類や内容に、さらに投稿の予約時間(異なるタイムゾーン別)という軸を加えた月間のエディトリアルカレンダーです。
提供:Statusbrew
コンテンツの種類は背景色で分けたり、カラムを増やしてタイムゾーンの違いを明確にしています。
【上級者向け:タスクの重要度や緊急度を組み込んだエディトリアルカレンダー】コンテンツの種類や配信時間のほかに、このタスクがカレンダーの中でいかに重要か、優先順位ステータスをつけたものはさらにアドバンスな方法として利用できます。
これまでの紹介の通り、エディトリアルカレンダーはGoogleスプレッドシート(エクセル)などで作成される場合が多いです。その他にも、Hubspotのような総合マーケティングツールを利用すると、デジタル管理が一気に可能になります。
すべてが叶うソーシャル専用エディトリアルカレンダーとは?
ソーシャルメディア専用のエディトリアルカレンダーを使うことで、投稿の計画内容の共有から下書き、投稿の公開までを1つのプラットフォームで完結することができます。ソーシャルメディアのエディトリアルカレンダーは、世界中に多く存在しますが、様々な種類や形態があります。また、ソーシャル専用のエディトリアルカレンダーは、ソーシャルメディアマーケティングツールという名前で販売されています。
引用:Statusbrewのソーシャル専用のエディトリアルカレンダー
1. 月間/週間のコンテンツエディトリアルカレンダー
ほとんどのソーシャルメディアマーケティングツールはエディトリアルカレンダー(コンテンツカレンダーやコンテンツプランナーとも呼ばれます)がどのようなプランを購入しても付随してきますが、以下のような機能が一般的です。下記はStatusbrewのコンテンツカレンダーですが、
月単位や週単位で計画されるカレンダー
日ごとの投稿予定を詳細に記載
各投稿のテーマ、コンテンツタイプ、投稿時間
だけではなく、利点として
長期的な計画と短期的な調整が容易
投稿頻度やテーマのバランスを視覚的に把握できる
効率的なコンテンツ制作とスケジューリングが可能
各コンテンツタイプの計画とダブルチェックとなる承認プロセスの進行状況を一目で把握
各コンテンツタイプに適した制作スケジュールを設定可能
専門チームや担当者が効率的に作業を分担
と多くのポジティブ面があります。それだけではなく、ご覧の通りこのカレンダーの中で実際の投稿までを完了させます。
ソーシャルメディアコンテンツの作成と編集、予約もできるカレンダー
ソーシャルメディア専用のエディトリアルカレンダーは、このマーケティングツール自体にあなたのブランドのSNSアカウントを接続することで、ネイティブプラットフォームではなく、このツール上での計画や下書き、投稿の視覚的閲覧が可能になるのです。エディトリアルカレンダーに投稿の"予定"となるタスクを月間ビューや週間ビューでチームに周知させ、担当者は自分のタスクに従って投稿の下書きを時間以内に作成します。Statusbrewのように、コンテンツの内容だけではなく、各ソーシャルチャネル特有の編集オプションの設定や、チームとの社内共有ノートでのコミュニケーション、便利な通知ワークフローで、今後スクリーンショットをメールやSlackで送ったり、ドラフトをコピー&ペーストする必要がなくなるのも、エディトリアルカレンダーの大きな利点です。