Brand Awareness (ブランド・アウェアネス)

Brand Awareness (ブランド・アウェアネス)

例えば、「ヒートテック」という言葉をい思い浮かべると、すぐにユニクロという日本の実用衣料品企業を思い浮かべませんか?

「ヒートテック」とは、2003年に発売した吸湿発熱繊維を使用した保温性に優れた下着のことで、冬の定番商品となりました。「ヒートテック」はあくまでユニクロの商品名でありながらもこれほどまで多くの消費者が「ヒートテック」と言う言葉をあたかもユニクロのブランド外でも「保温性下着」のことを指すようになったのは、まさにユニクロのマーケティングによるブランド認知でしょう。

まさにヒートテック(保温性下着)といえばユニクロ、というブランドの立ち位置を獲得した、日本における成功例の一つといえます。

ブランドの認知度と対極によく使われるマーケティングの目標

マーケティングでは必ず目標・目的があり、そのためのKPIを設計していくフレームワークが一般的ですが、「ブランド認知」を目的とするのか、そしてもう一つのよくある目的がエンゲージメントの獲得となります。

ブランドの認知によく使われるマーケティング手法として、ソーシャルメディアマーケティングが常に候補として入ります。

特にソーシャルメディアは拡散性が高いこと、様々な種類のコンテンツを早いサイクルで公開し続けることができること、そして認知度を測りやすいことから優れた手法として支持を得ています。

ブランド認知度の仕組み

 

高いブランド認知度を維持する製品やサービスは、より多くの売上を生み出す可能性があります。例えば2つ以上の選択肢に直面した消費者は、見知らぬものよりも単に有名ブランドの製品を購入する傾向があります。

画像引用:Marketing Strategies of Coca Cola and Pepsi: Which one is better?

清涼飲料業界を例に考えてみましょう。パッケージから取り出され、透明なグラスに注がれた多くの清涼飲料は区別がつきません。業界の2トップであるコカコーラとペプシは、ブランド認知度に依存して、消費者が到達できるブランドにしています。長年にわたり、これらの企業は消費者の間でブランド認知を高め、それが直接売上の増加につながった広告およびマーケティング戦略を採用してきました。

引用:Brandwatch

カテゴリ内の業界の支配的なブランドに対するこの高いブランド認知度は、また別の競合他社が追加の市場シェアを獲得するのを妨げる策として実際機能しています。

ブランド認知度に関して考慮すべきこと

 

2019年の時点で、インターネットユーザーはソーシャルメディアであるFacebookで1日約43分、Snapchatで28分、Instagramで27分を平均して過ごしています。多くの企業は現在、これらのソーシャルメディアプラットフォームでのブランド認知を促進するために時間的にも人のリソース的にも多くのエネルギーを費やしています。これにより、消費者自身が気に入って使用している製品やサービスについてのディスカッションを生成する新しい形のプロモーションにつながりました。商品者は商品やサービス体験を必然とレビューのような形で投稿するので、自動的に拡散されます。👉 バイラルマーケティング

 

必然的に、消費者も「残念だった」「思っていたのと違った」などという体験を共有し、マーケティング担当者やカスタマーサポートチームは顧客の声に対応しなければいけません。企業が否定的なレビューに対応し、顧客の問題をリアルタイムで解決することが重要になっています。

しかし、消費者がソーシャルメディアの投稿や更新すると、ブランドの認知度が高まります。ブランド認知度を最も生産的にあげるには、消費者がソーシャルメディアプラットフォームからあなたの企業ブランドのWebサイトにシームレスにアクセスできる導線を張ることが大切です。

 

 

ソーシャルメディアによるブランド認知の向上

なぜ今、ソーシャルメディアなのか?ということに関して、詳しくはこちらをご覧ください。]

 

ブランド認知度の計測のための最も重要なソーシャルメディア指標

オーディエンスの規模とは、アクティブなソーシャルメディアプラットフォーム全体でブランドが持つファンとフォロワーの数です。これらの数とそれらが時間とともにどのように変化するかを知ることは重要です。なぜなら、それはあなたのブランドとのアクティブな関係に興味を持っている人の数 = あなたのブランドを認知している人の数を示しているからです。すべてのオーガニックコンテンツがすべてのファンやフォロワーに届くわけではありませんが、有料広告を使用するとより詳細に、狙ったターゲット層に届きます。

 

インプレッションは、ソーシャルメディアコンテンツがユーザーに表示された回数です。インプレッション指標を使用すると、ブランド活動が広がっている範囲を即座に把握しておくことができます。

 

シェア・オブ・ボイスはブランドのパブリックメンション数です。Statusbrewのようなソーシャルメディアアナリティクスでは、このような指標の数をアカウントごとにグループ化してデータを出します。

アクティビティ指標は、ブランドが新しいコンテンツを公開し、ソーシャルチャネルでの会話に従事する頻度を示します。アクティビティの指標が高いほど、通常はインプレッション数が高くなりますが、一貫性が重要です。定期的に投稿しないと、ソーシャルメディアアルゴリズムでのブランドの状態に少なからずマイナスになりかねません。

「いいね」や「お気に入り」などのエンゲージメント指標は、オーディエンスとブランドのデジタルコンテンツとの相互作用を測定し、コンテンツを実際に見て、あなたのブランドとつながっている人々の数を示します。オーディエンスのメンバーがあなたのコンテンツに関与すると、彼らのネットワークもそのコンテンツを見ることが多く、それによってブランドのリーチを有機的に高めます。

ソーシャルメディアでブランドの認知度を高める方法

ブランドが認知度の向上に取り組む中、すべてのコンテンツが実在するリアルな顧客からのものであるように聞こえるようにすること、オーディエンスとコンテンツを共有すること、ユーザー生成コンテンツ(UGC)を拡大することなど、いくつも戦略があります。

いわゆる広告のプレスリリースではなく、実在の人物のように聞こえます。ユーザーはソーシャルメディアにアクセスし、細工されたかのような変に作り込まれたコンテンツではなく、相互にブランドとつながりたがっています。最も重要なのは、単にオーディエンスに向かって話すコンテンツではなく、なんらかのオーディエンスとブランドとのコミュニケーションの開始または継続を目的としたコンテンツを作成することです。ブランド、製品、またはサービスの新商品の情報に加えて、会社の設立イベント、ポリシーやミッション(例えばWFHの徹底の様子など)、または歴史に関する説明、社内のイベントやお祝い、慈善団体への参加、新入社員の功績を讃えたり、さらに幅広い業界や市場のイベントを含めることもできます。

価値のあるリサーチやソートリーダーシップコンテンツを共有する:ブランドの業界​​や製品カテゴリに関する関連性のあるコンテンツを共有することは、オーディエンスとつながるための優れた方法です。ホワイトペーパーなどの内部コンテンツをブログ投稿に転用したり、ブランドの製品の使用方法に関するベストプラクティスガイド、ヒント、または創造的なアイデアを共有したり、業界のトレンドに関する外部の調査を共有したりすることもできます。すべてのコンテンツについて、パーソナライゼーションと関連性を追求する必要があります。

UGCを強調する:ファンが作成したコンテンツを共有することは、最良の方法の1つであり、オーディエンスが自社のネットワークを通じてブランドのニュースを共有することを促進するための最良の方法の1つです。そして新たな購買意識を構築します。消費者は常に製品に関するピア・フィードバックに高い価値を置いてきましたが、それは近年ますます重要になっています。ミレニアル世代は、UGCが他のどの種類のメディアよりも購入決定に20%の影響力があるとさえ言っています。ビデオUGCは特に価値が高く、特にライブストリーム(Instagram、Facebook、Snapchatなどのプラットフォーム上)および仮想現実(VR)による没入型の消費者体験です。これらの体験をランディングページに埋め込むことでソーシャルメディアが生きてきます。

例えばこちらはカナダの観光局の観光客招致のためのキャンペーンページです。ハッシュタグ#ExploreCanadaを使って投稿を観光者に呼びかけ、その中でも選りすぐりの美しいユーザー撮影のコンテンツをランディングページに起用しています。

#GoPro – GoProのUGCの使い方

GoProは、ユーザーが作成したコンテンツキャンペーンに関して、ただのデジタルカメラではなくアクションカメラ、という商品の性質上、ほぼ100%と言えるすべての顧客がクリエイティブな写真やビデオ撮影に興味を持っているという点で、明確な利点があります。写真や動画は撮影したら必ず「誰かに見せたい、シェアしたい」ものです。なので自然と誰でもシェアできる場所、かつ一番人に見てもらえる=ソーシャルメディアというプラットフォームになります。

Instagramの#GoProというハッシュタグには、4550万件を超える投稿があります。GoProを知らなかったもしくは他の製品(写真や動画を撮影できるモノ)に、「こういう写真が撮りたかったら、GoProなんだ!」「こういう壮大な写真はGoProを使っていたのか!」「このYouTubeはGoPro使っているのか、、」となりますね。

このInstagram自体が、広告をInstagramで出稿せずとも大きなカタログになっているのです。

ブランド認知度を高めるためのソーシャルメディアマーケティングのベストプラクティス

本気でソーシャルメディアを一番強力なマーケティング成果を出すものとして選ぶ場合、ソーシャルメディアをまず作り込むだけの長い気力と人的リソースが必要です。多くの消費者はあなたのウェブサイトを訪問しないかもしれません、それでソーシャルメディアは永続的な印象を作り、重要な情報を伝えるチャンスなので、投資をする価値は十分にあります。
どのソーシャルチャネルがブランド認知度、特に有料の取り組みに最も適しているか、どのチャネルが最もターゲットを絞ることができ、どれが最も費用効果が高いかを決定していくことから始めます。
顧客のペルソナとジャーニーを開発して、ブランドのソーシャルチャネルがそれらのジャーニーをサポートし、それらのペルソナをターゲットにできるようにしていくことから始めましょう。
Statusbrewなどのソーシャルマーケティングツールを使用して関連するもっともパフォーマンスを得られるキーワードを分析し、結果を求めるためのアクションに移していくこともできます。